あなたの経験に「値札」をつける方法
あなたの「なんてことない経験」に、実は隠れた「値札」がついているとしたら?2013年刊行『1万円起業』のエッセンスと日常に眠る自分の資産を見つけ、それを「価値」に変える視点をお届けします。
なにか新しいことを始めたい。でも、特別なスキルなんてないし…。
そんなふうに、自分の「手札」の少なさを感じて、立ち止まってしまう人におすすめしたいのが、今週紹介するクリス・ギレボーの『1万円起業』という一冊です。
実はこの本が発刊されたのは2013年。タイトルは知っていたものの、実際に手に取ったのはごく最近のこと。きっかけは、通勤中に聴いていたオーディオブックのおすすめリストでした。
紙でじっくり読むのとは違う、耳からのインプットが新鮮で、「読書の仕方も変わったな」なんて個人的な発見もありつつ、聴き終えて納得しました。
10年以上も前の本なのに、なぜ色褪せないのか。それは、ここに書かれていることが、時代を選ばない「普遍的な本質」だからなのだと。
新しい何かを外に探しに行く前に、「あなたの中に眠っている宝物」に光を当てる。その大切さは、いつの時代も変わらないのですね。
📕BookPick:『1万円起業』
本が教えてくれる、新しい地図の描きかた

この本が私たちに示してくれるのは、とてもシンプルで、力強い2つの視点です。
一つは、「今の仕事をやめずに、ごく少額で始めよう」という、挑戦へのハードルをぐっと下げてくれる考え方。退路を断たない安心感が、私たちの一歩を軽やかにしてくれます。
そしてもう一つが、「あなたがやってきたことには別の使い道がある」という、自己発見の視点です。
例えば「教師」の仕事なら、「教える」という行為だけでなく、「計画する」「調整する」「対話する」といった様々なスキルに因数分解できると書いてありました。
これは、自分の価値を再発見し、これまでの一本道だったキャリアの隣に、新しい可能性の小道を見つけるための、魔法のような問いかけなんです。
私が考えたこと①:「好き」と「欲しい」の交差点
この本を読みながら、私が改めて考えさせられたのは、「情熱」と「市場」のバランスについてです。